脱ステロイドによるリバウンドを経験後、ステロイドを一切使うことなくアトピーを完治。こんな私の克服体験は決してお薦めできるやり方ではなかった。
ステロイドは「使う」・「使わない」どちらでもOK!
もしステロイドを使う・使わないで迷っているなら、結論から言います。
どちらでも大丈夫。問題ありません。
その理由は、どちらに転んでも結果は同じだからです。つまりステロイドを使ってアトピーを治すことは可能である一方、全く使わないと言う選択をしても治せる。
但し、現実問題として「ステロイドを使った方がラク」と言うのはある。
とは言っても過去の私のような頑固な「ステロイド拒否症」の人もいると思うので、ここではまずそんな人に対する辛口のコメントから。
「絶対に使いたくない!」そんな人への忠告
「ステロイドは絶対使わない!」
以前の私がそうだったように、今もそう思っている人、いると思います。
事実、私はステロイドを使うことなく自力でアトピーを完治させた。でも正直、このやり方は全然お薦めできない。と言うか、ハッキリ言ってもう時代遅れです。
念のため、私、ステロイド擁護派ではありません。
私の場合、ディープな事情からこの選択肢しか無かった。でも振り返ると、これは大変な選択だったと思います。理由は以下の通り。
・痒みを抑える術がない ⇒ 炎症は拡大するばかりで眠れない。
・会社を長期間休む ⇒ 職を失う可能性から情緒不安定に陥る。
これが、30代前半の私の姿です。
つまり、症状をコントロールする術(ステロイド)を放棄したことで、結果的にアトピーは治したものの、その反面、犠牲にしたもの、失ったものは多い。いや、多過ぎた・・のです。
全身、血と膿の世界。
そんな地獄のリスクを背負わなくても、アトピーはもっと楽に治せる。職を失ったり失恋したり、そんな経験をしなくても治せる。普通に学校や会社に通いながら、周りから気付かれること無く、それでもアトピーは確実に治る。そんなやり方がいいと思うのです。
それが「ステロイド」だと今なら思える。
根本治療あってのステロイド
何故、今、そんな風に思えるのか?
その理由は、ステロイドによる対症療法はその前提に「根本治療」があって成り立つことを、私自身が身を持って経験したからです。
実際、今でも多くのアトピー患者がこの「根本治療」を知らないまま、ステロイドだけを使い続けています。でも根本的な原因を放置したまま見栄えだけ良くしても、それは続かない。逆に「原因」を放置したままなら、そのツケはどこかで必ず支払うことになる。
これは自然の摂理。
なので、ステロイド外用薬(内服薬は別)による対症療法は根本治療と併行するのが原則で、そうすることで経験する必要のない苦しみを回避できると思うのです。
真実は「切ったら治る」ではなく「治ったら切れる」
元々、アトピーを治す目的で使い始めたステロイド。
ところが、
時間が経っても一向に治る気配がない。それどころか症状は悪化の一途。こうなると悪化した原因がステロイドであるかのように感じてしまうのです。
「ステロイドは免疫抑制剤・・・」
「免疫力を抑制し続けた結果、遂に自分本来の免疫力まで低下させてしまった?!」
で、こうなると、自然な流れとしてこうなります。
「とにかくステロイドを止めないと・・・」
「いや、ステロイドを切らない限りアトピーは治せない!」
これは、他でもない私自身の例です。
で、脱ステロイドからリバウンドへの道へと進んだ訳ですが、ここには大きな間違いがありました。
それは、
「ステロイドは切ったら治るのではなく、治ったら嫌でも切れる」と言う真実。です。
このことは冷静に考えればすぐに分かります。
何故なら、
ステロイドを使い始めたのはアトピーと診断されたからです。それならステロイドを止めれば元のアトピーに戻るだけで、アトピーが治る理由はどこにもありません。
逆に、アトピーでないならステロイドは元々必要ありません。
だから、
根本治療を続ける過程で症状が改善すればステロイドを使う頻度が下がるのは当然で、治ってしまえば全く要らなくなる。これが真実です。
「ステロイドは切ったら治るのではなく、治ったら切れる」
と言うことで、
アトピー治療に於いてステロイドを使う・使わないなんて問題は枝葉に過ぎません。アトピー完治への道の根幹はあくまで「胃腸の健全化」をベースにした根本治療にある。これが私の経験則です。